淡路島の古民家での暮らし方_File12
2013.12.17
Researchの概要
調査日2013年12月17日
File12 花野 恵介 Keisuke Hanano 神瀬 聖 Shinse Satoru
File12
花野 恵介 Keisuke Hanano
1978 淡路島由良生まれ
2000 卒業後東京『secobar』で働く。おもしろい人たちに出会う
2003 淡路島bar oneオープン 震災と出産の影響でクローズ、おもしろい人たちと出会う
2013 ゲストハウス花野オープン
神瀬 聖 Shinse Satoru
1978 兵庫県淡路島生まれ
2002 大学卒業後やりたいことが見付からないまま大阪で過ごす。
2003 やりたいことが見つからないまま淡路島に帰島。洲本のTime after Timeにて料理に出会う。
2013 食のわオープン
1. 家族のような関係性

以前recomincaで案内させていただいた佐野の物件を借りて、ゲストハウス花野、食のわ、をはじめられた花野ご夫妻と神瀬さん。昨日入ったばっかりの薪ストーブの火を見ながらの取材は、ほんとにのんびりと友達の家に遊びに来たよう。取材の際も近所の漁師さんが遊びに来てたりと、ふだんからそんな感じ。花野さんの二人のお子さん夏子ちゃんと喜一君が常にいてるのも楽しい。「お客さんが子守してくれてるから楽なんです」と奥さんのめぐみさん。みんな家族のようになれる不思議なお店。ゲストハウスは花野さん、食のわは神瀬さんが運営し、ひとつの建物をシェアしている。お昼は花野さんが食のわでバイトをして家族のまかないを神瀬さんに作ってもらっている。ホントの家族のような関係性だ。
毎日が休日のような生活をしているように見え、いつもニコニコと昼間っから酔っぱらってる花野さんがどういうふうに暮らしているか前々から興味があった。
2. ONEから

花野恵介さんは高校を卒業後、大阪の学校に行き、東京でバー修行を積み、24歳の時に淡路島に帰郷。都会のコンクリートジャングルに頭がおかしくなりそうになったという。アルバイトは面接を100回うけて、100回滑るという状況の中で、自分で起業しなければと、ONEというバーを洲本に開業。ONEは淡路島にも都会のように楽しい遊ぶ場所を作ろう、一つになりましょうという意味のONEという名前を付けた。独立当初は淡路島でめだってやるという思いが強かったが、すこしづつ考え方が 変わってきた。子供が出来たのと、やはり地震の影響が大きかったという。
「このままいったら、どうなるんだろう?」 奥さんのめぐみさんは、毎日二日酔いで帰ってくる恵介さんの心配とそのことによるお子さんへの影響がずっと心配だったという。 ONEをやめて、宿をやりたいという話を聞いたとき、ほっとしたという。子供の暮らしに合わせた今の暮らしは楽しい。
3. 食のわ

2013年4月に花野さんにここで一緒にやらないかと誘われ、以前の職場をやめて独立することを決心。働き方を試行錯誤していた時期ということもあって、すんなり決心。
「よく来てくれる人達 (花野ファミリー、菜音メンバー (以前コミンカー03で取材)、漁師さん、近所の人など) を考えて、その人達が喜んでくれるよう、体調維持の助けになるよう料理。便利さに溺れ過ぎた現在の食事を、便利になり過ぎて忘れられようとしてる大切なことを伝える料理を心がけて、体を休めたい時にチョイスしてもらえればって思って料理してる。身近な人のことを思って料理してると、それが数ヶ月に一回の人にも、一見さんにも伝わると思ってるんで・・・。そうやって、食の輪が広がっていくことを願ってるんですけどねー」
今は食材を作ることから始めているので食材に対しての想いいれが以前より多くなった。それでも足りない分は、知人から仕入れているという。是非、一度味わっていただきたい。料理の味もお店の雰囲気も。
4. ゲストハウス

ゲストハウスは19歳の時の人生設計に既に描かれていたそうで、40歳くらいには宿をやろうと考えていた。子供のことや、震災のこと、様々なタイミングが重なって、今年始めることになったという。「俺らの年代はみんな忙しい。飲みに行く時間もない。友達にもっと来てもらいやすいように、 家族みんなで来やすい場づくりをしている。泊まってゆっくりできる場所を」
実際、お子さん連れのお客さんも多いようで、中には旦那さんが奥さんを休ませてあげるということで、お子さんと二人で泊まりに来るお客さんもいる。お客さんもお子さんを他のお客さんに面倒見てもらえるから楽になれる。また、地元の人たちの宴会場になったり、漫画を見たいからということで近所の人が泊まって行ったりと一般的なゲストハウスではない。 地域のコミュニティースペースである。
5. 時間泥棒

花野さんの仕事は暮らしそのものだ。消費するだけの暮らしではなく、様々なものを生み出して暮らしている。
「薪作ったり、魚取りに行ったり、野菜作ったり、暮らしをやっているだけ。食べること、寝ること、リラックスすること、畑、薪炭、魚。みんなすごい大事です」
我々は新鮮な野菜や魚を高いお金を出して買っている。花野さんは、我々が仕事として働いている時間を、家族や友達と過ごしながら、作り、獲り、自らで暮らしを作っている。スローライフを実践しているようで、全然スローなんかじゃないという。
「毎日が暮らすので精一杯で忙しいけど、こっちのほうが暮らしていて楽しい」
6. recomincaに一言お願いします!

「こういう機会に出会えてすごい嬉しいです。ありがとうございます」
取材の最後に 『時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子の不思議な物語 モモ』という本を勧められてお借りした。「時間がない」「暇がないと」口癖のように言ってしまう現代人。子どもたちもそうなってしまってい る。人間が人間らしく生きることができる時間、そういう時間が現代人からどんどんなくなっている。本当に時間泥棒にあっているのではないだろうかとさえ思ってしまう。
今回、もっと沢山の、もっと深いお話を伺うことができました。ここではさわり程度しかレポートできませんが、是非花野さんに会いに行って、神瀬さんのご飯を食べてください。いろんなつながりができるだろうし、とてもリラックスできるはずです。「花野さんに会いに行ってごらん」 モモのなかにも出てくるような、そんなセリフが聞こえてきそうだ。
以前recomincaで案内させていただいた佐野の物件を借りて、ゲストハウス花野、食のわ、をはじめられた花野ご夫妻と神瀬さん。昨日入ったばっかりの薪ストーブの火を見ながらの取材は、ほんとにのんびりと友達の家に遊びに来たよう。取材の際も近所の漁師さんが遊びに来てたりと、ふだんからそんな感じ。花野さんの二人のお子さん夏子ちゃんと喜一君が常にいてるのも楽しい。「お客さんが子守してくれてるから楽なんです」と奥さんのめぐみさん。みんな家族のようになれる不思議なお店。ゲストハウスは花野さん、食のわは神瀬さんが運営し、ひとつの建物をシェアしている。お昼は花野さんが食のわでバイトをして家族のまかないを神瀬さんに作ってもらっている。ホントの家族のような関係性だ。
毎日が休日のような生活をしているように見え、いつもニコニコと昼間っから酔っぱらってる花野さんがどういうふうに暮らしているか前々から興味があった。
花野恵介さんは高校を卒業後、大阪の学校に行き、東京でバー修行を積み、24歳の時に淡路島に帰郷。都会のコンクリートジャングルに頭がおかしくなりそうになったという。アルバイトは面接を100回うけて、100回滑るという状況の中で、自分で起業しなければと、ONEというバーを洲本に開業。ONEは淡路島にも都会のように楽しい遊ぶ場所を作ろう、一つになりましょうという意味のONEという名前を付けた。独立当初は淡路島でめだってやるという思いが強かったが、すこしづつ考え方が 変わってきた。子供が出来たのと、やはり地震の影響が大きかったという。
「このままいったら、どうなるんだろう?」 奥さんのめぐみさんは、毎日二日酔いで帰ってくる恵介さんの心配とそのことによるお子さんへの影響がずっと心配だったという。 ONEをやめて、宿をやりたいという話を聞いたとき、ほっとしたという。子供の暮らしに合わせた今の暮らしは楽しい。
3. 食のわ

2013年4月に花野さんにここで一緒にやらないかと誘われ、以前の職場をやめて独立することを決心。働き方を試行錯誤していた時期ということもあって、すんなり決心。
「よく来てくれる人達 (花野ファミリー、菜音メンバー (以前コミンカー03で取材)、漁師さん、近所の人など) を考えて、その人達が喜んでくれるよう、体調維持の助けになるよう料理。便利さに溺れ過ぎた現在の食事を、便利になり過ぎて忘れられようとしてる大切なことを伝える料理を心がけて、体を休めたい時にチョイスしてもらえればって思って料理してる。身近な人のことを思って料理してると、それが数ヶ月に一回の人にも、一見さんにも伝わると思ってるんで・・・。そうやって、食の輪が広がっていくことを願ってるんですけどねー」
今は食材を作ることから始めているので食材に対しての想いいれが以前より多くなった。それでも足りない分は、知人から仕入れているという。是非、一度味わっていただきたい。料理の味もお店の雰囲気も。
4. ゲストハウス

ゲストハウスは19歳の時の人生設計に既に描かれていたそうで、40歳くらいには宿をやろうと考えていた。子供のことや、震災のこと、様々なタイミングが重なって、今年始めることになったという。「俺らの年代はみんな忙しい。飲みに行く時間もない。友達にもっと来てもらいやすいように、 家族みんなで来やすい場づくりをしている。泊まってゆっくりできる場所を」
実際、お子さん連れのお客さんも多いようで、中には旦那さんが奥さんを休ませてあげるということで、お子さんと二人で泊まりに来るお客さんもいる。お客さんもお子さんを他のお客さんに面倒見てもらえるから楽になれる。また、地元の人たちの宴会場になったり、漫画を見たいからということで近所の人が泊まって行ったりと一般的なゲストハウスではない。 地域のコミュニティースペースである。
5. 時間泥棒

花野さんの仕事は暮らしそのものだ。消費するだけの暮らしではなく、様々なものを生み出して暮らしている。
「薪作ったり、魚取りに行ったり、野菜作ったり、暮らしをやっているだけ。食べること、寝ること、リラックスすること、畑、薪炭、魚。みんなすごい大事です」
我々は新鮮な野菜や魚を高いお金を出して買っている。花野さんは、我々が仕事として働いている時間を、家族や友達と過ごしながら、作り、獲り、自らで暮らしを作っている。スローライフを実践しているようで、全然スローなんかじゃないという。
「毎日が暮らすので精一杯で忙しいけど、こっちのほうが暮らしていて楽しい」
6. recomincaに一言お願いします!

「こういう機会に出会えてすごい嬉しいです。ありがとうございます」
取材の最後に 『時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子の不思議な物語 モモ』という本を勧められてお借りした。「時間がない」「暇がないと」口癖のように言ってしまう現代人。子どもたちもそうなってしまってい る。人間が人間らしく生きることができる時間、そういう時間が現代人からどんどんなくなっている。本当に時間泥棒にあっているのではないだろうかとさえ思ってしまう。
今回、もっと沢山の、もっと深いお話を伺うことができました。ここではさわり程度しかレポートできませんが、是非花野さんに会いに行って、神瀬さんのご飯を食べてください。いろんなつながりができるだろうし、とてもリラックスできるはずです。「花野さんに会いに行ってごらん」 モモのなかにも出てくるような、そんなセリフが聞こえてきそうだ。
2013年4月に花野さんにここで一緒にやらないかと誘われ、以前の職場をやめて独立することを決心。働き方を試行錯誤していた時期ということもあって、すんなり決心。
「よく来てくれる人達 (花野ファミリー、菜音メンバー (以前コミンカー03で取材)、漁師さん、近所の人など) を考えて、その人達が喜んでくれるよう、体調維持の助けになるよう料理。便利さに溺れ過ぎた現在の食事を、便利になり過ぎて忘れられようとしてる大切なことを伝える料理を心がけて、体を休めたい時にチョイスしてもらえればって思って料理してる。身近な人のことを思って料理してると、それが数ヶ月に一回の人にも、一見さんにも伝わると思ってるんで・・・。そうやって、食の輪が広がっていくことを願ってるんですけどねー」
今は食材を作ることから始めているので食材に対しての想いいれが以前より多くなった。それでも足りない分は、知人から仕入れているという。是非、一度味わっていただきたい。料理の味もお店の雰囲気も。
ゲストハウスは19歳の時の人生設計に既に描かれていたそうで、40歳くらいには宿をやろうと考えていた。子供のことや、震災のこと、様々なタイミングが重なって、今年始めることになったという。「俺らの年代はみんな忙しい。飲みに行く時間もない。友達にもっと来てもらいやすいように、 家族みんなで来やすい場づくりをしている。泊まってゆっくりできる場所を」
実際、お子さん連れのお客さんも多いようで、中には旦那さんが奥さんを休ませてあげるということで、お子さんと二人で泊まりに来るお客さんもいる。お客さんもお子さんを他のお客さんに面倒見てもらえるから楽になれる。また、地元の人たちの宴会場になったり、漫画を見たいからということで近所の人が泊まって行ったりと一般的なゲストハウスではない。 地域のコミュニティースペースである。
5. 時間泥棒

花野さんの仕事は暮らしそのものだ。消費するだけの暮らしではなく、様々なものを生み出して暮らしている。
「薪作ったり、魚取りに行ったり、野菜作ったり、暮らしをやっているだけ。食べること、寝ること、リラックスすること、畑、薪炭、魚。みんなすごい大事です」
我々は新鮮な野菜や魚を高いお金を出して買っている。花野さんは、我々が仕事として働いている時間を、家族や友達と過ごしながら、作り、獲り、自らで暮らしを作っている。スローライフを実践しているようで、全然スローなんかじゃないという。
「毎日が暮らすので精一杯で忙しいけど、こっちのほうが暮らしていて楽しい」
6. recomincaに一言お願いします!

「こういう機会に出会えてすごい嬉しいです。ありがとうございます」
取材の最後に 『時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子の不思議な物語 モモ』という本を勧められてお借りした。「時間がない」「暇がないと」口癖のように言ってしまう現代人。子どもたちもそうなってしまってい る。人間が人間らしく生きることができる時間、そういう時間が現代人からどんどんなくなっている。本当に時間泥棒にあっているのではないだろうかとさえ思ってしまう。
今回、もっと沢山の、もっと深いお話を伺うことができました。ここではさわり程度しかレポートできませんが、是非花野さんに会いに行って、神瀬さんのご飯を食べてください。いろんなつながりができるだろうし、とてもリラックスできるはずです。「花野さんに会いに行ってごらん」 モモのなかにも出てくるような、そんなセリフが聞こえてきそうだ。
花野さんの仕事は暮らしそのものだ。消費するだけの暮らしではなく、様々なものを生み出して暮らしている。
「薪作ったり、魚取りに行ったり、野菜作ったり、暮らしをやっているだけ。食べること、寝ること、リラックスすること、畑、薪炭、魚。みんなすごい大事です」
我々は新鮮な野菜や魚を高いお金を出して買っている。花野さんは、我々が仕事として働いている時間を、家族や友達と過ごしながら、作り、獲り、自らで暮らしを作っている。スローライフを実践しているようで、全然スローなんかじゃないという。
「毎日が暮らすので精一杯で忙しいけど、こっちのほうが暮らしていて楽しい」
「こういう機会に出会えてすごい嬉しいです。ありがとうございます」
取材の最後に 『時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子の不思議な物語 モモ』という本を勧められてお借りした。「時間がない」「暇がないと」口癖のように言ってしまう現代人。子どもたちもそうなってしまってい る。人間が人間らしく生きることができる時間、そういう時間が現代人からどんどんなくなっている。本当に時間泥棒にあっているのではないだろうかとさえ思ってしまう。
今回、もっと沢山の、もっと深いお話を伺うことができました。ここではさわり程度しかレポートできませんが、是非花野さんに会いに行って、神瀬さんのご飯を食べてください。いろんなつながりができるだろうし、とてもリラックスできるはずです。「花野さんに会いに行ってごらん」 モモのなかにも出てくるような、そんなセリフが聞こえてきそうだ。