淡路島の古民家での暮らし方_File1

2012.5.14

Researchの概要

調査日2012年5月14日

File 01 橘 真 makoto tachibana

1965年生まれ。神戸市出身。神戸のフランス料理店「シャンテ クレール」「ジャン ムーラン」のソムリエを経てワインバー「ジャック メイヨール」元店主。1999年シニアソムリエ認定。フランス、イタリアのワイン、野菜、生産地を視察研修の後、ワイン輸入卸業務店を経て2009年淡路島に移住、倭文土井谷にて料理店用の野菜を生産する農家

1. 朝の目覚めは午前3時、トーリーが鳴く 注)トーリー 飼っている鳥たちの敬称

「ピヨピヨ、コッコッコッ」木々が揺れる音、森の匂い、ヒーリング音楽のような自然の合唱。土井谷 (現在の土井)という現在70件程の静かな集落に橘さんは3年前に神戸から移住してきた。

2. 安倍晴明の世界観

レストランでワイン関係の仕事をしながら、生産者側になる具体的なプランが固まってきてあとは場所探しという頃、たまたま知り合いの手伝いに同行し初めて土井谷にやって来たのが移住のきっかけだった。夢枕獏が書く平安時代の陰陽師安倍晴明の屋敷の「破れ寺」に少し似た雰囲気も感じ、イメージとぴったり重なったらしい。移住すると決めた時、奥さんは「はぁ?」という感じだったらしいが、知り合いを通じて話を進め半年後に引っ越してきた。

3. コミンカーはなんでも作っちゃう!

野菜作りの仕事の合間を見つけては廃材や納屋にあったものを使ってなんでも手作り。鳥小屋、雨水浄化槽、庭木の手入れも「破れ寺」程度が理想らしい。「こういうのも古民家ならでは」と手作りのものを次々に見せてくれる。 ワイン作りをするという夢があって、軽トラにも「甲南醸造所 倭文土井農園」と書いてある。「葡萄ができるまでにまだ3年ぐらいはかかりそう。」という間にも野菜以外にはちみつ、きのこ、鶏、お米、小麦、猟。一人で全部やってるんですか? っていう範囲のことをやってのける計画性と観察力は神がかっている。

4. 自然と共生しながら働き、 遊ぶ。

お気に入りは、淡路島は海に囲まれて山もある所。 山登りが好きな橘さんが言うには、 新春にまだら模様に染まる、植林していない手つかずのこういう雰囲気の山は淡路島と四国ぐらいしか残っていないそう。ワイン、ヨット、山登りなど、没頭するとデ ンジャラスゾーンという境界線を超えるまでやり抜く。 興味の無い事を聞いたほうが早いくらい多趣味でちょっと真似できないマニアックなところもあるけれど、 自給自足とかいうくくりではなく、人と自然とのバランスを感じながら暮らしている。

5. 物々交換してもらえますか?!

そんな橘さんに田舎暮らしについて聞いてみる。「ガス、水道もあるし、インターネットの環境が整えば、スーパーや病院までちょっと時間がかかるくらいで普通の暮らしに不便な所は無いです。 地域の人達には受け入れて頂けるように努力したいと思っていて。消防や祭礼団、隣保、都会にいるとないようなコミュニティがここにはあり、地域の事でここの人達と共有すべき時間っていうのがある。僕は下町育ちだから抵抗無かったですが。月1回島外からのフリースクールとの交流とか、レストラン関係者が畑の見学に来たり、農業は人と関わる部分が多いから。 近所の人が野菜を持って来てくれたり、持って行ったり。 あ~もらうほうが多いか。すいません。」 物々交換っていいですね、やりましょう! トーリーの卵と交換で、私はクッキー! 私はパン! じゃあ僕は図面の線1本! 玉ねぎとガソリンはちょっと無理か・・・と取材班で盛り上がる。

6. recomincaへ一言お願いします!

「ステレオタイプな観光施設より、地域の自然を生かした観光が活発になったらいいのにね。古民家はその土地に合ったもので知恵もたくさん詰まってるから、古さに良い所を見つけられる。 人口がどんどん減っていく時代に新しく家を建てるより、今あるものを有効に利用する方法を考えるほうがどちらかと言えば現実的じゃないかな。」とリコミンカの活動も応援してくれました。

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