淡路島の古民家での暮らし方_File04
2012.9.20
Researchの概要
調査日2012年9月20日
File04 山田屋農園園長 山田修平 ジャムおばさん 山田優子
小学校の学級菜園でクワの使い方をほめられたことで舞い上がり、農に興味を持った園長。大学時代の同級生のジャムおばさんと「農を生業とする」と心に決める。農家研修などを経た後、滋賀県の観光農園に7年勤め、2012年4月に淡路移住・独立。「日本の農業を何とかしないと」という大きすぎる使命感を勝手に持つ。モットーは「農を通した地域貢献。を身の丈で!」
1. 山田屋のはじまり

「こんにちはー」と笑顔で出迎えてくれた山田修平さん、優子さん夫妻。淡路島の北部、仮屋漁港近くの漁師町に山田さんの工房がある。昔、商店を営んでいた古民家なので、足を踏み入れると懐かしい空気が漂い、2人の雰囲気にしっくりくる。商店の雰囲気を残したお店部分には、いい味の出た棚に山田さんの手作りジャムが並ぶ。もう半分はリフォームしてジャム工房に。山田屋の屋号は偶然にもこの商店に残されていた「山田屋」のトロ箱を見つけたからというのにはびっくり。「それまでいろんな屋号を考えてたんですが、じゃあ山田屋にしよう。とすんなり決定しました」今年の4月に縁があって滋賀県から移住して来た山田さん。どうして淡路島だったのだろう。
「僕は大阪、嫁さんは香川県出身なのでちょうど中間地点くらいだから。実家に帰省するときに通るたびいい所だな、いつか住みたいと思っていました。あと、魚もおいしいしね」
2. 園長とジャムおばさん

優子さんは「どうもジャムおばさんです」と挨拶してくれた。ジャムおばさん? まだおばさんと呼ぶには早すぎる気がしますが ? 役職を決めるときに修平さんは園長、優子さんは自分でジャムおばさんと名乗りだしたそう。ジャムおばさんが作るジャムは、淡路島の素材を使って丁寧に作られる。甘みも甜菜糖を使ったやさしい味わいで、大森さんのトマトジャムというように生産者の名前入り。素材と生産者に対しての気持がこもっている。「自分達が作ったものだけでなく地域の農家さんを巻き込みたいと思ってて、農家さんの名前も含めて丸ごとお客さんに届けるやり方をとっていきたいんです。あとは素材の味をどういかすかですね」とジャム作りについて修平さんは話す。その横で優子さんはずっとにこにこ微笑んでうなずいている。2人とも同じ方向を向いて、同じ歩幅で歩んでいるような、素敵なご夫婦です。
3. お宅拝見

工房から住居までは道幅が狭くて、家が隣接している漁師町特有の雰囲気。「魚をいただいたりご近所の方々も気にかけてくれていて、ありがたいです」と優子さん。お家へお邪魔すると愛犬の山田梅ちゃんがお出迎え。山田屋のロゴマークにも使われている梅、「枝も花も全部好き!」という大の梅好きの優子さんは、やはり梅干しも自家製。「今年は紫蘇に巡り会えなくて紫蘇なしだけど」と今年作った梅干しを見せてくれた。味噌は毎年修平さんが仕込んでいたそうだが、引っ越しもあり今年はお休み。滋賀県の古民家に住んでいたころは11部屋もある大きな家で知り合いが泊まったり民宿のようになっていたので、3 部屋の今の家に引っ越ししてくるときは荷物の整理が大変でしたね」と修平さん。寝室の壁に山田屋農園の今後の夢や計画が書かれた付箋を発見! 「いやー、恥ずかしいからここは閉めておこうか迷ったんですが、ここだけ隠してもしょうがないと思って」居間に張られた日本地図には訪れた場所に印をつけて、それぞれ色分けしているそう。農業に従事する前は旅行とバイトを繰り返す暮らしをしていた修平さんのピンが多い。家の裏で野菜も作っているそうで、自家製のししとうと、干したての唐辛子をお土産にいただきました。
4. 夢は、農家カフェ

移住前に住んでいた滋賀県ではブルーベリーの観光農園で働いていた。大学の農学部で研究していた山田さんは、現場も知らなくてはと思い農家研修に参加したそうだ。「農家さんの地に足の着いた生き方に新鮮な驚きを受けたんです。こっちの方が楽しいと思って、それから農業をなりわいとする道を模索し始めましたね。僕らも半分消費者の立場なので、自分達が買いたい商品だったり、行ってみたい場所を表現できたらいいかな。これからの農業に自分達が少しでも貢献できればという使命感を勝手に帯びてですね。勘違いのまま進んでますが。はは」と農業についての思いを冷静に熱く語ってくれた。ここ淡路島では、いちごの観光農園と農家カフェをオープンするために海の見える高台にハウスを借りた。「ハウスの中はジャングル のように茂っていたけどここに立って海を眺めた瞬間に決めましたね。もう頭の中でカフェをしてました」と修平さん。「そうそう、お客さん来てたよね」と優子さん。やっとジャングルから農地に整備が整ったところで、今年の冬からいちごを植えて、試験的に栽培するそうです。実家が電気屋さんの優子さんの家族が来て電気をひいてくれた。最初は反対していた周りの人も最近はちょっとずつ理解して、手を貸してくれるようになったそうです。
5. 見晴らしのいいいちご農園

今日は模擬カフェですからと連れて行ってもらうと、ハウスのいちばん眺めの良い場所にソファーとテーブルが。おじいちゃんの応接セットを前日に修平さんが軽トラで運んでくれたそうです。メニューは山田屋のいちじくジャムを使ったいちじくネクタ ーと、トマトジャムを使ったロールケーキ。ネクターといえば甘すぎるくらいのイメージだが、自家製のネクターはジャムと水を合わせてミキサーで撹拌するとトロッとしてほどよい甘み。 ロールケーキのトマトジャムはクリームとの相性抜群。さっぱり甘みが引き締まっておいしかったです。お二人の心のこもったおもてなしと贅沢なロケーションに感激の取材班。「農家カフェのオープンも楽しみだけど、ある意味いちばん贅沢なのは今かもしれませんね」と平松氏。優子さんも海に向かって「楽しー」と叫ぶ。あまりに気持よかったので仕事を忘れまったりモード、なかなか帰れませんでした。
6. リコミンカに一言お願いします!

「自分達のように島外から移住して来る人にとっては、家の仲介だけでなくその地域に溶け込み易いサポートがあると安心すると思います」ずっと淡路島が気になってた山田さんだが、あるイベントで前に出店していたのが淡路島の方でその人に紹介してもらい移住してきたそう。「あっ、今だと思い、きっかけをすんなり受け入れられました。タイミングが来れば楽天的でないとね、きっと大丈夫だと思います」
「こんにちはー」と笑顔で出迎えてくれた山田修平さん、優子さん夫妻。淡路島の北部、仮屋漁港近くの漁師町に山田さんの工房がある。昔、商店を営んでいた古民家なので、足を踏み入れると懐かしい空気が漂い、2人の雰囲気にしっくりくる。商店の雰囲気を残したお店部分には、いい味の出た棚に山田さんの手作りジャムが並ぶ。もう半分はリフォームしてジャム工房に。山田屋の屋号は偶然にもこの商店に残されていた「山田屋」のトロ箱を見つけたからというのにはびっくり。「それまでいろんな屋号を考えてたんですが、じゃあ山田屋にしよう。とすんなり決定しました」今年の4月に縁があって滋賀県から移住して来た山田さん。どうして淡路島だったのだろう。
「僕は大阪、嫁さんは香川県出身なのでちょうど中間地点くらいだから。実家に帰省するときに通るたびいい所だな、いつか住みたいと思っていました。あと、魚もおいしいしね」
優子さんは「どうもジャムおばさんです」と挨拶してくれた。ジャムおばさん? まだおばさんと呼ぶには早すぎる気がしますが ? 役職を決めるときに修平さんは園長、優子さんは自分でジャムおばさんと名乗りだしたそう。ジャムおばさんが作るジャムは、淡路島の素材を使って丁寧に作られる。甘みも甜菜糖を使ったやさしい味わいで、大森さんのトマトジャムというように生産者の名前入り。素材と生産者に対しての気持がこもっている。「自分達が作ったものだけでなく地域の農家さんを巻き込みたいと思ってて、農家さんの名前も含めて丸ごとお客さんに届けるやり方をとっていきたいんです。あとは素材の味をどういかすかですね」とジャム作りについて修平さんは話す。その横で優子さんはずっとにこにこ微笑んでうなずいている。2人とも同じ方向を向いて、同じ歩幅で歩んでいるような、素敵なご夫婦です。
3. お宅拝見

工房から住居までは道幅が狭くて、家が隣接している漁師町特有の雰囲気。「魚をいただいたりご近所の方々も気にかけてくれていて、ありがたいです」と優子さん。お家へお邪魔すると愛犬の山田梅ちゃんがお出迎え。山田屋のロゴマークにも使われている梅、「枝も花も全部好き!」という大の梅好きの優子さんは、やはり梅干しも自家製。「今年は紫蘇に巡り会えなくて紫蘇なしだけど」と今年作った梅干しを見せてくれた。味噌は毎年修平さんが仕込んでいたそうだが、引っ越しもあり今年はお休み。滋賀県の古民家に住んでいたころは11部屋もある大きな家で知り合いが泊まったり民宿のようになっていたので、3 部屋の今の家に引っ越ししてくるときは荷物の整理が大変でしたね」と修平さん。寝室の壁に山田屋農園の今後の夢や計画が書かれた付箋を発見! 「いやー、恥ずかしいからここは閉めておこうか迷ったんですが、ここだけ隠してもしょうがないと思って」居間に張られた日本地図には訪れた場所に印をつけて、それぞれ色分けしているそう。農業に従事する前は旅行とバイトを繰り返す暮らしをしていた修平さんのピンが多い。家の裏で野菜も作っているそうで、自家製のししとうと、干したての唐辛子をお土産にいただきました。
4. 夢は、農家カフェ

移住前に住んでいた滋賀県ではブルーベリーの観光農園で働いていた。大学の農学部で研究していた山田さんは、現場も知らなくてはと思い農家研修に参加したそうだ。「農家さんの地に足の着いた生き方に新鮮な驚きを受けたんです。こっちの方が楽しいと思って、それから農業をなりわいとする道を模索し始めましたね。僕らも半分消費者の立場なので、自分達が買いたい商品だったり、行ってみたい場所を表現できたらいいかな。これからの農業に自分達が少しでも貢献できればという使命感を勝手に帯びてですね。勘違いのまま進んでますが。はは」と農業についての思いを冷静に熱く語ってくれた。ここ淡路島では、いちごの観光農園と農家カフェをオープンするために海の見える高台にハウスを借りた。「ハウスの中はジャングル のように茂っていたけどここに立って海を眺めた瞬間に決めましたね。もう頭の中でカフェをしてました」と修平さん。「そうそう、お客さん来てたよね」と優子さん。やっとジャングルから農地に整備が整ったところで、今年の冬からいちごを植えて、試験的に栽培するそうです。実家が電気屋さんの優子さんの家族が来て電気をひいてくれた。最初は反対していた周りの人も最近はちょっとずつ理解して、手を貸してくれるようになったそうです。
5. 見晴らしのいいいちご農園

今日は模擬カフェですからと連れて行ってもらうと、ハウスのいちばん眺めの良い場所にソファーとテーブルが。おじいちゃんの応接セットを前日に修平さんが軽トラで運んでくれたそうです。メニューは山田屋のいちじくジャムを使ったいちじくネクタ ーと、トマトジャムを使ったロールケーキ。ネクターといえば甘すぎるくらいのイメージだが、自家製のネクターはジャムと水を合わせてミキサーで撹拌するとトロッとしてほどよい甘み。 ロールケーキのトマトジャムはクリームとの相性抜群。さっぱり甘みが引き締まっておいしかったです。お二人の心のこもったおもてなしと贅沢なロケーションに感激の取材班。「農家カフェのオープンも楽しみだけど、ある意味いちばん贅沢なのは今かもしれませんね」と平松氏。優子さんも海に向かって「楽しー」と叫ぶ。あまりに気持よかったので仕事を忘れまったりモード、なかなか帰れませんでした。
6. リコミンカに一言お願いします!

「自分達のように島外から移住して来る人にとっては、家の仲介だけでなくその地域に溶け込み易いサポートがあると安心すると思います」ずっと淡路島が気になってた山田さんだが、あるイベントで前に出店していたのが淡路島の方でその人に紹介してもらい移住してきたそう。「あっ、今だと思い、きっかけをすんなり受け入れられました。タイミングが来れば楽天的でないとね、きっと大丈夫だと思います」
工房から住居までは道幅が狭くて、家が隣接している漁師町特有の雰囲気。「魚をいただいたりご近所の方々も気にかけてくれていて、ありがたいです」と優子さん。お家へお邪魔すると愛犬の山田梅ちゃんがお出迎え。山田屋のロゴマークにも使われている梅、「枝も花も全部好き!」という大の梅好きの優子さんは、やはり梅干しも自家製。「今年は紫蘇に巡り会えなくて紫蘇なしだけど」と今年作った梅干しを見せてくれた。味噌は毎年修平さんが仕込んでいたそうだが、引っ越しもあり今年はお休み。滋賀県の古民家に住んでいたころは11部屋もある大きな家で知り合いが泊まったり民宿のようになっていたので、3 部屋の今の家に引っ越ししてくるときは荷物の整理が大変でしたね」と修平さん。寝室の壁に山田屋農園の今後の夢や計画が書かれた付箋を発見! 「いやー、恥ずかしいからここは閉めておこうか迷ったんですが、ここだけ隠してもしょうがないと思って」居間に張られた日本地図には訪れた場所に印をつけて、それぞれ色分けしているそう。農業に従事する前は旅行とバイトを繰り返す暮らしをしていた修平さんのピンが多い。家の裏で野菜も作っているそうで、自家製のししとうと、干したての唐辛子をお土産にいただきました。
移住前に住んでいた滋賀県ではブルーベリーの観光農園で働いていた。大学の農学部で研究していた山田さんは、現場も知らなくてはと思い農家研修に参加したそうだ。「農家さんの地に足の着いた生き方に新鮮な驚きを受けたんです。こっちの方が楽しいと思って、それから農業をなりわいとする道を模索し始めましたね。僕らも半分消費者の立場なので、自分達が買いたい商品だったり、行ってみたい場所を表現できたらいいかな。これからの農業に自分達が少しでも貢献できればという使命感を勝手に帯びてですね。勘違いのまま進んでますが。はは」と農業についての思いを冷静に熱く語ってくれた。ここ淡路島では、いちごの観光農園と農家カフェをオープンするために海の見える高台にハウスを借りた。「ハウスの中はジャングル のように茂っていたけどここに立って海を眺めた瞬間に決めましたね。もう頭の中でカフェをしてました」と修平さん。「そうそう、お客さん来てたよね」と優子さん。やっとジャングルから農地に整備が整ったところで、今年の冬からいちごを植えて、試験的に栽培するそうです。実家が電気屋さんの優子さんの家族が来て電気をひいてくれた。最初は反対していた周りの人も最近はちょっとずつ理解して、手を貸してくれるようになったそうです。
5. 見晴らしのいいいちご農園

今日は模擬カフェですからと連れて行ってもらうと、ハウスのいちばん眺めの良い場所にソファーとテーブルが。おじいちゃんの応接セットを前日に修平さんが軽トラで運んでくれたそうです。メニューは山田屋のいちじくジャムを使ったいちじくネクタ ーと、トマトジャムを使ったロールケーキ。ネクターといえば甘すぎるくらいのイメージだが、自家製のネクターはジャムと水を合わせてミキサーで撹拌するとトロッとしてほどよい甘み。 ロールケーキのトマトジャムはクリームとの相性抜群。さっぱり甘みが引き締まっておいしかったです。お二人の心のこもったおもてなしと贅沢なロケーションに感激の取材班。「農家カフェのオープンも楽しみだけど、ある意味いちばん贅沢なのは今かもしれませんね」と平松氏。優子さんも海に向かって「楽しー」と叫ぶ。あまりに気持よかったので仕事を忘れまったりモード、なかなか帰れませんでした。
6. リコミンカに一言お願いします!

「自分達のように島外から移住して来る人にとっては、家の仲介だけでなくその地域に溶け込み易いサポートがあると安心すると思います」ずっと淡路島が気になってた山田さんだが、あるイベントで前に出店していたのが淡路島の方でその人に紹介してもらい移住してきたそう。「あっ、今だと思い、きっかけをすんなり受け入れられました。タイミングが来れば楽天的でないとね、きっと大丈夫だと思います」
今日は模擬カフェですからと連れて行ってもらうと、ハウスのいちばん眺めの良い場所にソファーとテーブルが。おじいちゃんの応接セットを前日に修平さんが軽トラで運んでくれたそうです。メニューは山田屋のいちじくジャムを使ったいちじくネクタ ーと、トマトジャムを使ったロールケーキ。ネクターといえば甘すぎるくらいのイメージだが、自家製のネクターはジャムと水を合わせてミキサーで撹拌するとトロッとしてほどよい甘み。 ロールケーキのトマトジャムはクリームとの相性抜群。さっぱり甘みが引き締まっておいしかったです。お二人の心のこもったおもてなしと贅沢なロケーションに感激の取材班。「農家カフェのオープンも楽しみだけど、ある意味いちばん贅沢なのは今かもしれませんね」と平松氏。優子さんも海に向かって「楽しー」と叫ぶ。あまりに気持よかったので仕事を忘れまったりモード、なかなか帰れませんでした。
「自分達のように島外から移住して来る人にとっては、家の仲介だけでなくその地域に溶け込み易いサポートがあると安心すると思います」ずっと淡路島が気になってた山田さんだが、あるイベントで前に出店していたのが淡路島の方でその人に紹介してもらい移住してきたそう。「あっ、今だと思い、きっかけをすんなり受け入れられました。タイミングが来れば楽天的でないとね、きっと大丈夫だと思います」