小屋の調査_File01_沼島編

2024.5.16

Researchの概要

各地に点在するいくつもの小屋。
それらが映し出すのは、その場所の記憶と持ち主のくらしだと考えている。
そんな小屋を調査することで、その場所ならではの風景はどこから来るのか、
豊かなくらしはどこから来るのか読み解く。

今回は淡路島の南部にある南あわじ市の離島、沼島の小屋の調査を行った。

Numerous huts are scattered throughout various locations.
We believe they reflect the memories of the place and the lives of their owners.
By studying these huts,we seek to understand where the unique scenery of each location comes from,and where the richness of life originates.

This time, we surveyed huts on Nushima Island, a island in Minami-Awaji City located in the southern part of Awaji Island.

調査日2024年5月16日

国土地理院撮影の空中写真を加工して掲載

Case 01

現在はごみ収集場所として利用されているコンクリートブロックを積み上げて作られた小屋。
かつては、漁具倉庫だったか、作業小屋だったか。
角棒がたくさん残っていることから、船を陸上げする際に下に敷くための木ではとも考えられる。
漁船を陸揚げするためのウィンチの収納小屋だったかも。奥にも同じような小屋がもうひとつ見えている。

Case 02

漁港からほど近い道沿いに建つコンクリートの躯体にトタン屋根の小屋。
木製の大きめの扉が良い。窓は小さめだが、妻側の一部が透明の波板になっており、光が入るようになっている。

倉庫として使われていたか、作業小屋か。
入口脇に控えめに置かれている黄色の植木鉢がいい差し色になっている。

Case 03

だんじりを仕舞っておく為の小屋だと思われる。

立派な瓦屋根の木造の小屋で、梁下まである大きな観音開きの扉がついている。

正面に対して、側面の仕上げが簡素なトタンになっており、正面性を高めた構成になっている。

だんじりの部分

Case 04

空き地に置かれた物置小屋と思われる。
使われなくなって久しいのか、大部分を植物に覆われている。
サビの流れや、植物との面積のバランスが美しく、アート作品にも見えてくる。

Case 05

トタンと一部木製の小屋。現在は物置小屋として使われているようだ。
足元が開いていたり、上半分がトタン、下半分が木製と不思議な作り。何か特別な用途で使用されていた小屋だろう。
こういうアレンジが地域性や個性が出る小屋ならではの魅力である。

Case 06

上立神岩へ向かう道すがらにあった石積みの小屋。
植物の猛勢に小屋の全体像はわからないが、構造は木造で、壁はコンクリート部分があったり、木部分や、鉄板、沼島ならではの結晶片岩なども見られ、ブリコラージュ的建築である。

Open Hours

Architects

  • open hours9:00~19:00
  • closeSun, Holiday
× ×

Cafe

  • open hours11:00~17:00
  • closeSun - Thu
× × × × × Δ
最新の営業情報はinstagramをご覧ください。

Access

  • 〒656-0002
  • 兵庫県洲本市中川原町中川原555

Contact