中国茶会と季節の食_2024spring
- 会期 │ 2024年4月16日(火)
- 時間 │ 11:00 - 13:00
中国茶会と季節の食 2024.spring
茶:TE tea and eating 川西まり
食:mochitsu motaretsu ゴウダツバサ
菓:HIRAMATSUGUMI 山本あずさ
春がいよいよ深くなり、木々が一斉に芽吹きを始める清明のころ、4月16日に中国茶会を開催いたします。「虹始見」(にじはじめてあらわる)、柔らかな春の光が差し、潤いを含んだ空にきれいな虹がかかる頃です。心地よい春の風が吹き抜ける小屋で、薪火で湯を沸かしてお茶をお入れいたします。野点のような、自然の要素を感じながらお茶をいただきましょう。
中国茶は生産過程の発酵の度合いによって、涼性、温性といった特徴があり、冬などは体を温める発酵度の高い温性の茶葉を選ぶと内臓から温めてくれます。味わいももちろんですが、茶葉の性質に合わせて選ぶのもおすすめです。
季節ごとに開催しているまりさんの中国茶会は、たくさんの種類がある中国茶から、その季節に合わせた茶葉や飲み方をいつも提案してくれ、毎度新たな学びがあります。また季節のお茶に合わせて、秋の豊かな食材を使用した食と菓をご用意いたします。初めての方も、馴染みのある方もぜひご参加お持ちしています。
季節ごとの室礼や、お茶、食を楽しんでいただけるよう、四季に合わせて年4回の開催をしています。
お茶事は、コミュニケーションツールのひとつとして続いてきた文化であり、同じテーブルを囲み共に場を作り、楽しみを共有する。普段の時間感覚から少し離れたゆったりとした時間がそこにはあり、心がゆるむ時間となるはずです。
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日時 4月16日(火)
午前の部 11:00ー
午後の部 13:00ー
定員 各 5名(要予約)
料金 5500円
茶2種
季節の食のひとさら
季節の菓のひとさら
イベントレポート
中国茶会と季節の食 2024.springを終えました。
ぽかぽかの陽が降り注ぐ縁側のような小屋の前で小さく輪取り、迎茶をいただくところから始まります。少しの緊張感を携えていたお客さまもこうしてご一緒した方と茶席を囲むことで親密さが生まれ、表情もほぐれていきます。
紀元前の神農がかつてお茶を偶然に見つけた伝説のように、今回は炭火を熾し、白湯が沸いている釡に茶葉が迷い落ちたさまを表現した老茶寿眉を頂きました。
その後、小屋の扉を開け室内へ上がり込み、届いたばかりのみずみずしい新茶龍井茶を。
食のひとさらと合わせるのは、穀雨の時期に茶摘みを行うという太平猴魁。一葉が長い扁平の形をしており、細いグラスに菊花とともに美しく淹れられていました。食は薪火で一晩じんわりと火を入れたお肉といくつかの野草を合わせたソースを添えタコスのようにラップして。口に頬張るたびに鼻に抜ける香りと優しい味わいでした!
最後には小屋の扉を全て開け放ち、眼前に眩しいほどの新緑が広がるなか、菓のひとさらと4つ目のお茶を。晴明の頃に摘まれる寧紅工夫という紅茶に合わせたのは、wa/terのHAMONをイメージし、ハーブや柑橘の香りを纏った透明な蒸留水の丸い寒天寄せにいくつかの丸いものをトッピングし、最後にゲストの目の前でココナッツミルクを注いで完成するというもの。ベトナムのチェーから発想をひろげました。
茶人のまりさんのお茶や茶器のセレクト、設え、ツバサくんや私の素材から発想を膨らませて作る食と菓は、毎度新しい挑戦や発見があり、お互いに刺激を受けつつ楽しんでご用意しています。次回は7月の終わりあたりに開催します。いろんな方に来ていただけますように。いい時間を届けられますように。