先山の植生

2025.5.12

Researchの概要

調査日 2025年5月12日

洲本市に位置する標高448mの先山山頂付近の植生の調査

ヤダケ
Pseudosasa japonica
イネ科 ヤダケ属のササ
分布 本州、四国及び九州の山野
高さ 2~5m

茎上部の節から各1本の枝を出し分枝する。
矢や毛筆の軸、釣り竿として使用される。
昔は矢軸の材料として武家屋敷に植えられていた。

ヤブムラサキ
Callicarpa mollis
シソ科 
分布 宮城県以西の本州、四国及び九州の山地
高さ 2~3m 落葉低木

 
葉はビロードの様な触感で、表面裏面に軟毛が密生している。葉は対生。
ムラサキシキブとにているが、葉はそれより大きく6~12cmの広卵形または卵状楕円形で、実や花に細かな毛が多い。
開花時期は6~7月で、4~5mmほどの薄紫色の小さな花を数個付ける。

イワガラミ
Hydrangea hydrangeoides
アジサイ科 
分布 北海道、本州、四国及び九州の山地の岩崖や林縁に自生
高さ 10~15m 落葉つる性大木
 
幹や枝から細い気根を出して、ほかの高木や岩崖に付着し、絡みながら這い上がって伸びていく。
葉は枝に対生し、先端が尖り、まばらな鋸歯がある。
開花時期は6~7月で、ガクアジサイに似た花を咲かせる。
春の若葉は食用になる。葉はきゅうりのような香り。

ナンカイアオイ
Asarum nipponicum var. nankaiens
ウマノスズクサ科 常緑多年草
分布 和歌山県、兵庫県淡路島、徳島県、高知県、香川県
 
絶滅危惧II類(VU)(2017年環境省)
山地の林床に生育しており、根茎は多肉で節が多く、地を這う。葉は卵形で長さ6〜10㎝、基部は深い心形で、上面は濃緑色で白斑があるものが多い。10〜2月ころに地面近くに短い柄をだし、2㎝ほどの暗紫色の花をつける。
先山では、まだ花が見られた。

カヤ
Torreya nucifera
イチイ科 常緑針葉樹
分布 宮城県以西の本州、四国及び九州、屋久島の山地に散生
高さ 25m 成長が遅く大木になるのに数百年を要する
 
榧は古くから仏像を彫る最適な木とされ、奈良や平安時代の木彫像には榧のものが多く残っている。
枝は対生し、側枝は三叉状に伸びる。葉は線形で先端は細く尖り、触れると痛い。
よく似たイヌガヤは触れても痛くない。
材木は高級材であり、碁盤、将棋盤などに使用される。枝葉は虫除けの芳香が強く、種子は食用となる。

アカネ
Rubia argyi
アカネ科 つる性多年生植物
分布 本州、四国及び九州、山地や路傍など
高さ 1~3m 
 
根っこは煮出して染色に、乾燥させると生薬として使用される。
下向きに細かい逆刺があり、他の草木に絡まって長く伸びる。
葉は長い葉柄があり、ハート型か長卵形で、茎から4枚輪生するが、2枚は偽輪生で実際は対生である。

ナルコユリ
Polygonatum falcatum
キジカクシ科 
分布 本州、四国及び九州、山地や山野、丘陵地など
高さ 80cm 多年草 
 
太い地下茎から茎が伸び、百合に似た長い楕円形の葉が2列に互生する。ちょうど花期で、小さな緑の筒状の花が鳴子のように垂れ下がってついていた。
食べられる野草の一つとして知られ、若芽、花、地下茎を食用とする。

セトウチホトトギス
Tricyrtis setouchiensis 
ユリ科 
分布 瀬戸内海を囲む近畿から中国地方及び四国に至る地域 斜面下面、山林のやや湿った所
高さ 30~50cm 多年草 
 
花びらにある特徴的な斑点が、鳥のホトトギスの模様に似ていることからこの名前が付いたそう。
花は9~10月ごろ、やや毛深く、花披片の下部に黄色の斑点があり、花柱や花糸に紫斑がある。

アカシデ
Carpinus laxiflora
カバノキ科 
分布 北海道南部、本州、中国地方及び九州 平野部から丘陵部の山野に多く自生
高さ 10~15m  落葉紅葉樹  
 
葉は、正確な平行脈で鋸歯があり、葉柄が長く、葉の先端が尾状に尖っている。
シデという名前は垂れ下がる花穂が、玉串やしめなわに下げる「紙垂(シデ)」に似ているため。
花期は10月ごろ。
淡路島では、先山にしか生息しない?

ミズヒキ
Persicaria filiformis
タデ科 
分布 北海道、本州、四国、九州、全国各地
高さ 30~80cm  多年草 
 
白と赤の花が水引に似ていることから和名がつけられた。
初夏の頃、葉に特徴的な模様が出る(写真のような)
花期は秋で、咲く姿の慎ましさから、茶花として茶道の席で用いられる。

キブシ
Stachyurus praecox
キブシ科 落葉低木
分布 北海道、本州〜九州、沖縄、小笠原
高さ 3〜5m
 
日本固有種。キブシの開花は新葉が展開する前の3~4月。前年に伸びた枝に小花の密集した花穂がぶら下がる。小花は直径7ミリほどの鐘型。
果実はタンニンを多く含み、染料の原料である五倍子(ふし)の代用として使ったことから木五倍子(きぶし)と名付けられた。
先月鮎屋の滝付近で満開だった花が、緑色の果実になっていた。果期は6~7月で、塾すと黄褐色になる。

マルバウツギ
Deutzia scabra 
アジサイ科 落葉低木
分布 本州の関東地方以西、四国、九州の低地や山地
高さ 1.5m
 
幹は「空木」の名が示すとおり中空になっている。
葉はウツギと比較すると丸みがあり、ウツギよりも早く開花する。
花期は4~5月ごろ、白い小さい花をたくさん咲かせる。

キランソウ
Ajuga decumbens
シソ科 多年草
分布 本州、四国、九州 日本在来種
高さ 2~20cm  地表を這うように生える
 
別名 ジゴクノカマノフタと呼ばれる。
花期は4~5月で、紫色の花がちょうど開花していた。
さまざまな病気に対して薬草としての効能から、地方では、イシャイラズやイシャナカセとしての呼び名もあるそう。
 
 

コウヤボウキ
Pertya scandens
キク科 落葉小低木
分布 関東地方以西の本州、四国、九州 
高さ 60~90cm  
 
玉箒と呼ばれて古くからホウキの材料とされたり、正月の飾りなどにも使用されていた。
春に葉が出始め、夏ごろには枝先の花芽が膨らんでくる。花期は秋9~10月ごろで白い筒状花が咲く。冬は葉が落ちて、冠毛の長い果実が残っていることもある。

オオバウマノスズクサ
Aristolochia kaempferi
ウマノスズクサ科 
分布 関東地方以西の太平洋岸、四国、九州、沖縄の低山の山林 
高さ 2~3m つる性の落葉木本
 
5月ごろに楽器のサクソフォンの形に似たユニークな花を咲かせる。葉は大きく、互生し、幅広のものから狭いものまで変異が大きい。
ちょうど開花の時期だが、花はまだ見られなかった。

キッコウハグマ
Ainsliaea apiculata
キク科 
分布 北海道南部、本州、四国、九州、沖縄の低山の山林 
高さ 10~30cm 多年草
 
葉が五角形をしており、亀の甲羅「亀甲」に見立て名前がつけられた。地面に放射状に伸びる。花期は9~10月で、地表から10~30cmほど茎が直立し、白い小さな花を咲かせる。3つの小花が集まり、一輪を構成している。

ウリハダカエデ
Acer rufinerve
ムクロジ科 
分布 本州、四国、九州、屋久島 
高さ 8~10m 落葉広葉樹 
 
日本固有種
マクワウリに似た若木の幹や枝の模様が名前の由来。
葉は直径12cm前後でカエデ類の中では大きめ。3つから5つに裂けるのが普通だが、裂け目が浅いなどの変種が多い。

タラノキ
Aralia elate
ウコギ科 
分布 北海道、本州、四国、九州、沖縄 
高さ 2~6m 落葉広葉樹 
 
標高1500mくらいまでの山地や林道などの日当たりのいい山野に自生している。葉は互生し、葉身は奇数2回羽状複葉で、鋸歯があり、真上に向かった棘が多数ある。カラスザンショウとよく似ている。
3~4月の新芽は、タラの芽として食用になり、樹皮は民間薬としても使用される。

アオテンナンショウ
Arisaema tosaense
サトイモ科 
分布 岡山県、瀬戸内の淡路島、厳島、周防大島、四国、大分県
高さ 70~100cm 多年草 
 
日本固有種。
花期は5~6月、仏炎苞は薄質で全体が淡い緑色。上部には白い縦筋が入り、先端が細長い糸状に垂れる。
雌雄偽異株で、大きくなると雄株から雌株に性転換する。

セトウチマイマイ
Euhadra subnimbosa
無脊椎動物
分布 瀬戸内海周辺
大きさ 成貝は殻高30mm・殻径36mm 
 
日本産カタツムリ類の中では中型である。
淡路島産は軟体の背が白く、側面が淡灰色になる。これは亜種アワジマイマイ E. s. maritima (Gulick et  Pilsbry,1900) として分類されている。
殻の口部分が反り返っていると、それ以上は大きくならない成貝であるとわかる。

ミツデウラボシ(表)

ミツデウラボシ(裏)

シュンラン

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ツチグリ(菌類)

イスノキの虫瘤

ハリギリ

シソバタツナミソウ

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