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境界の立ち合い

2017.8.5

どこからどこまでが自分たちの敷地なのか。大きな問題のようで、この場所においてはそれほど大きな問題ではない。もはやどこからどこまでが自分の敷地かがよくわからないような状況において、そして自然の勢いに手を付けられない場所において、どこからどこまでが自分の敷地だと声高に叫んだところでしょうがない。植物たちにとって敷地の境界は本当に意味のないものだし、見える範囲においてここからここはよその敷地だといったところでなんの意味もない。動物や植物たちはお構いなしに境界を越えてこちら側に入ってくる。むしろ、自分たちの敷地以外を自分たちの敷地同様に愛で、同じように手を入れることによってようやく周囲の環境と寄り添って暮らせる。境界を越えて管理させてもらう了承を取り付けることのほうが重要である。もちろん自分たちのできることは無限ではないし、無理しても仕方がないが、自分事になれる場所を、敷地境界に持つのではなく行動の範囲、よく見える範囲、使う範囲ぐらいに広げられるといいのだろうと思う。敷地境界が重要なのではなく、境界を越えた敷地周辺や敷地周辺に暮らす人たちとどういう向き合い方をするかが重要である。

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