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荒壁

2018.6.1

竹小舞の透き通った壁に淡路島の土と藁、そして竹炭を混ぜたものを塗り込めていく。土は以前取材させていただいた前川産業さん、左官屋さんは登さん。竹炭は植野工務店独自のものである。トラックで運ばれてきた土は無造作にその辺にダンプされる。竹炭を混ぜながら配送用のポンプに入れていく。荒壁を塗るところを初めて見たのだが、完全な分業制になる。土をポンプに入れる人、ポンプから出てきた土を塗る職人さんに運ぶ人、そしてその土を塗る人。一連の流れが途切れることなく淡々と進んでいく。壁は下から上に向かって、実際やってみるととても難しいんだけれど、いとも簡単にその土が一つのまとまった物体のように滑らかに竹小舞にあてがわれ延ばされる。素人がやるとバラバラにその辺に散らばらせてしまう。

今までの透き通った空間が、みるみる閉鎖され光の入る量がすくなくなり、壁が立ち上がっていく。無機質なグリッドの壁がより鮮明になる。土の湿った匂いがあたりに立ちこめる。ちょうど、周辺の田圃では田植えが行われ、ツバメがせっせと泥で巣づくりをおこなっている。

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