境界にはいろんな種類がある。サッシがはまってガラスが入った瞬間強烈に物理的な境界が現れた。目で見るだけではそれほど差はないのであるが、音や、空気の流れが、明らかに室内になった。外界との明確な境界ができ安心感がうまれる。

庇の出寸法をもう少し大きくとっても良かったかなと思う。少し強めの雨が降ると、風向きによっては中まで進入してしまう。雨でも開けっ放しにできるくらいにしておいたらよかったなと思う。これも一種の境界で外部の中でも境界を明示している。この家は敷地境界があってないようなものである。お隣さんの敷地は、こちらで管理して草刈りしていかないと、竹や蔦に侵食され続けるし、景色も美しくない。どこからともなく敷地に侵入してくる動物たちは人間と自分たちの境界をかぎ分けて生活している。目に見える境界、目に見えない境界がそこここに存在する。